100万円以上の予算オーバーが家づくりでは当たり前のように起きてしまっていることをご存知でしょうか?
大手不動産物件紹介サイトが、実際に注文住宅を建てた家族を対象に調査を行ったところ、なんと「72.8%が当初より予算オーバーをしている」という衝撃的なデータが発表されました。
※Suumoとウィメンズパーク(ベネッセコーポレーション)による共同調査データより
しかも、予算オーバーというのは、思ったより高かったというたぐいのものではありません。契約前にしっかりとした打ち合わせを行い、理想を反映した図面に加え、詳細な見積書による確認を行っているにも関わらず契約後に予算オーバーをしているというのです。
その平均金額は787万円!!
これでは、契約前の打ち合わせというのはいったい何だったのかと疑問すら感じます。
このように、家を手にする場合に限っていえば予算オーバーが実際に当たり前のように起こってしまっているんです。
では、どうすれば予算オーバーにならずにすむのか?
実際にクライアントの方へお話ししているポイントについてお伝えしたいと思います。
▼目 次
住宅ローンで予算オーバーにならない方法
家は値段を決めない方がいい
京極は、クライアントの方と予算計画をする際に一番大切にしていることは
「 家の値段は最後まで決めない 」なんですね。
こういうアドバイスをすると
- 不安な顔をして絶句してしまう人
- 「そんな計画性ゼロで本当に大丈夫でしょうか?」と心配する人
- 中には、「もっとまじめに考えてください!」と怒り出すなんて人も、、、
京極はいたって真剣に答えています。
そんな空気を感じてか「、、、先生もう少し詳しく教えていただけますか?」とすぐに聞かれることがほとんどです。
そもそも家というのはそのままの値段では絶対に建たないんですね。
なぜなら、家を建てただけでは住むことができないからなんです。
マイホームを手にするときには、家の予算はもちろん必要です。
必要ですし、家の予算こそが予算のベースになりますし、全体の割合で言えば60%以上を占めるほど大きなもの。
加えて、「 住むために払わなければならないお金 」というのが必要になってくるんですね。
京極は、こういった将来的に必ず必要になってくるお金のことを「マストマネー」と呼んでいます。
このマストマネーは家だけでなく高額な買い物でも非常に重要です。
絶対押さえておきたいマストマネーとは?
スマホ契約から分かる住宅ローン
例えば、家を建てるというのは、スマホの契約と非常によく似ています。
みなさんが普段何げなく使っているスマートフォンのことです。
スマホの本体というのは24ヵ月の分割払いで購入するのが一般的。
そして、スマホが手に入ってもすぐに電話やメールが使うことができないんですね。
というのも、スマホ本体は電波を受信してアンテナがたっていないかぎり使うことができませんから。
まずは通信環境
アンテナがゼロだと、例えば
- 子供に電話をする。
- 仕事のメールを受信する。
- お気に入りのアプリでメッセージのやり取りをする。
というように当たり前の機能すら使うことができずに困ってしまいます。
だから、スマホ本体以外にも必要になってくるお金が必然的に発生してきます。
そこで、スマホを正しく動かそうと思うと本体料金はもちろんのこと、別途データ通信料を携帯電話会社へ払うことになるんですよね。
いわゆるパケット料金というやつです。
スマホのオプション
こういった、本体そして通信料のほかにも必ず必要になってくるものが
- 動画を見るためのデータ容量の追加
- 壊れた場合の修理代が低額にできる保険料
- 動画や写真のデータをたくさん保存できるSDカード
といった使いやすさや安心のために必要とされるオプションというのがじつは意外と多いんですね。
もちろん、こういったものは携帯電話会社のアドバイザーがあなたの使用用途に合わせて適切なアドバイスをしてくれます。
スマホのアクセサリー
場合によっては、窓口カウンターの後ろの棚にズラリとディスプレイされている
- 画面を保護するための強化ガラスフィルム
- 傷を防止するスマホケース
- スマホのストラップ
といった付属品をおすすめしてくれることもあります。
こんな提案までされると一見いたれり尽くせりのように感じますよね。
しかし、ネットでスマホケースを検索してみればiPhoneなら数百種類以上と数えきれない種類のスマホケースがあります。
さらに、Amazonや楽天で販売されている物のほうが値段が半分以下だったり、かわいくておしゃれだったりもしますよね。
でも、こういったネットショップで販売されている優秀なアイテムって窓口カウンターではわざわざ教えてくれません。
同じように家も建っただけでは住むことができないんですね。
なぜなら、電気や水道、ガスといったライフラインはもちろんのこと冷蔵庫や洗濯機といった家電製品。その他にも、新しい家にふさわしいインテリアなど様々なものが必要になってきます。
先ほどのスマホの話であったように、必要だけど取り扱う会社が違えば、「 見積プランに書かれていないこと 」というのが実はたくさんあるんですね。
アパート契約とマイホーム契約の注意すべき共通点
これは、一人暮らしでアパートを借りるときも一緒なのですが
アパートを借りる場合、毎月の家賃が必要なのはもちろん
- 何に使われるかよくわからない敷金3か月分
- 借りる側がなぜか払わなければならない礼金2か月分
- 不動産会社へ払う仲介手数料
こういった、単なる家賃以外にもたくさんのお金が必要になってくるんですね。
他にも、一人暮らしで家事や自炊をするために必要な冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ。
それに、ご飯を食べるために必要なお皿やフライパン、包丁といった台所用品も。
さらには、部屋をおしゃれにするカーテンやソファー、インテリア小物といったものまで。
新しい場所で住むために必要なお金って、家賃以外にこんなにもたくさんあるんですね。
このように、「 マイホームを手にするには家以外のお金というのがたくさん必要になってくる 」という意識を持つと客観的に見つめることができ、不思議と適切な予算を組むことができますから。
まとめ
あなたも、「 家とマストマネー 」を把握するだけで
予算オーバーのない健全な資金計画を立てることができるようになります。